覚えておきたいサステナビリティにまつわる重要ワード10選〈初級編〉
はじめに
サステナビリティやSDGsに関する情報が増えるにつれて、よく耳にするようになった新たなワード。
意味をちゃんと理解しないままでは、思わぬ誤解が生じてしまいます。
そこで、知っておきたいサステナビリティに関連する10個のワードをここに解説。
みなさんはいくつご存知でしょうか?
目次[非表示]
- 1.はじめに
- 2.重要ワード10選〈初級編〉
- 2.1.サステナビリティ
- 2.2.SDGs
- 2.3.カーボンニュートラル
- 2.4.再生可能エネルギー
- 2.5.脱プラスチック
- 2.6.エシカル消費
- 2.7.サーキュラーエコノミー
- 2.8.アップサイクル
- 2.9.インクルージョン
- 2.10.ウェルビーイング
- 3.まとめ
重要ワード10選〈初級編〉
サステナビリティ
「sustain(持続する、保つ)」と「-able(~できる)」を組み合わせた言葉で、「持続可能性」を意味する。
環境・社会・経済が持続的に発展する社会の実現を目指す考え方のこと。
持続可能な社会の実現に向けて世界各国で「経済活動」の推進だけでなく、経済活動で生じる「環境」や「社会」への影響も踏まえた行動が求められている。
SDGs
Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。
SDGsは2015年9月の国連総会にて全会一致で採択された2030年の世界のあるべき姿を定めた目標。
MDGsの8つのゴールをカバーし、経済の発展と社会的な包摂を追加することで持続可能な社会の実現のため、2030年を年限とする17のゴールと169のターゲット、232の指標が決められている。
カーボンニュートラル
温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味する。
二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」* から、植林、森林管理などによる「吸収量」* 目印を差し引いて、合計を実質的にゼロにすること。
*人為的なもの
カーボンニュートラルの達成のためには、温室効果ガスの排出量の削減、並びに吸収作用の保全及び強化をする必要となる。
再生可能エネルギー
化石燃料のように資源が枯れる心配がなく、自然界の活動によりエネルギー源が絶えず供給・再生され永続的に使うことができるエネルギーのことを指す。太陽光、風力、水力、地熱、波力、潮力、バイオマスなど、私たちの身の周りにある自然から生み出されるため「自然エネルギー」と呼ぶこともある。
その大きな特徴は、「枯渇しない」「どこにでも存在する」「CO2を排出しない(増加させない)」の3点。
脱プラスチック
自然界で分解されにくいプラスチックが海に流れ出し、海流や波、風によって世界の海に広がり、海の生態系に大きな影響を与えている問題が世界で注目されている。鳥や動物、海洋生物がプラスチックを食べてしまったり、身体にからみついて自由を奪うなど生物への相次ぐ被害、そして小さくなったマイクロプラスチックは、魚を通じて私たちの身体にも入ることも懸念されている。
エシカル消費
「エシカル(ethical)」とは、「倫理的・道徳的」という意味。
エシカル消費とは、地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動のこと。
私たち一人ひとりが、社会的な課題に気付き、日々の買い物などを通して、その課題の解決のために、自分は何ができるのかを考えてみること、これが、エシカル消費の第一歩。
サーキュラーエコノミー
サーキュラーエコノミーは、今までのような資源を消費して廃棄するという一方向の経済と違って、消費された資源を回収し再生、繰り返し再利用することで、さまざまな資源をビジネスと結びつけ、社会課題を改善する循環型経済のこと。
サーキュラーエコノミーのビジネスモデルには、大きく分けて「原材料の無駄をなくす」「製品の回収」「製品寿命の延長」「物・サービス・場所などを多くの人と共有・交換して利用するシェアリング」「サービスとしての製品利用」の5つがある。「原材料の無駄をなくす」は、原材料を100%再生可能なものに変えていくこと。これは廃プラスチックを使った製品なども含まれる。
「製品の回収」は、これまで廃棄されたものを、他の用途に活用することを前提にした生産・消費モデル。たとえば、コーヒーチェーンが出す膨大なコーヒーかすを捨てないで肥料や飼料、また燃料として利用することもサーキュラーエコノミーと言える。従来の「リサイクル」とは違い、製品を設計する段階から「修理できるか、耐久性があるか、再資源化できるか」を考える点が特徴。
アップサイクル
アップサイクルとは「今あるものを利用して別の用途のものに作り替え、付加価値を与えること」を意味する言葉。
近年では、SDGsとの関係においてもアップサイクルが注目を集めている。SDGsの17目標の12番目には「つくる責任、つかう責任(持続可能な消費と生産のパターンを確保する)」とあり、企業は地球にやさしい製品づくりを求められている。その活動のひとつが、アップサイクルにあたる。
アップサイクルと類似するワードに「リサイクル」「リユース」「リメイク」があるが、「リサイクル」は使い終えたものを原料に戻し、資源として再利用する。たとえば、ペットボトルを粉砕して繊維として利用したり、コーヒーかすを堆肥化することはリサイクル。製品を分解して原料まで戻す段階でエネルギーを使うケースが多いことも特徴。「リユース」は不要になった物をそのままの形で再び使用する。古着をそのままの形で若い世代が着こなすことなどはリユース。「リメイク」は不要になったものをそのまま活かして他の製品にする点はアップサイクルと似ているが、リメイクは加工後の価値は問わない。
インクルージョン
インクルージョンとは、直訳で「包括」「包含」「包摂」などを意味する言葉。
ビジネスにおいてインクルージョンは、企業内すべての従業員が尊重され、個々が能力を発揮して活躍できている状態を示す。
ウェルビーイング
ウェルビーイングとは、すべてが満たされた状態かつ継続性のある幸福を意味する言葉。ウェルビーイングが指す「すべてが満たされた状態」は、ウェルビーイングという言葉が初めて使用された世界保健機関(WHO)憲章に示されている。
“Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。”
引用:公益社団法人 日本WHO協会
まとめ
いかがだったでしょうか。
聞いたことのある用語でも正しく理解して使うことが大切です。
サステナビリティやSDGsに関す用語は、これからも増えてくると思います。
アイプラネット サステナビリティLabでは、定期的に情報をアップデートしてご紹介していきますので今後もよろしくお願いします。